分散型SNS「マストドン」のインスタンス「mstdn.jp」と「mastodon.cloud」を運営する分散型ソーシャルネットワーク機構は6月30日に終了すると発表しました。ネット上の中傷に対する法制強化が実現された場合、運営の事務負担増加に対応しきれないと判断したと発表しています。
テラスハウスに出演中だったプロレスラーの木村花さんが誹謗中傷によって自殺したと見られており、匿名で有名人を誹謗中傷することが問題視されていました。
その中で菅義偉官房長官が記者会見で、ネット上の中傷に対してプロバイダー責任制限法の規定などから「適切に対応を図っていく」と発言したことを受けて、「現在の体制では訴訟や開示請求があった場合の適切な対応は困難」として、両インスタンスを終了することを決めたと発表しています。
mstdn.jpはマストドンブームの初期、世界最大のユーザー数を誇っていたマストドンインスタンスです分散型ソーシャルネットワーク機構によって運用されており、mstdn.jpとmastodon.cloudの事業を運用していました。5月時点でのユーザー数はmstdn.jpが約20万人で、mastodon.cloudが約6万人です。
また、分散型ソーシャルネットワーク機構の財務諸表を見ると運営費が一方的に支出される中、売上が全くなく、ビジネスとして成り立っていなかったことが確認出来ます。