今後のMacシリーズは独自プロセッサ「Apple Silicon」に移行していく。

Appleは6月22日(現地時間)、年次開発者会議の「WWDC 2020」を同社初となるオンライン形式で開催しました。※WWDCとはWorldwide Developers Conferenceの略です。

今回の基調講演ではApple社の大きな製品群の一つである「Mac」シリーズにおいて、大きな変更点が発表されました。それは「Macのプロセッサが米IntelのアーキテクチャからApple独自のものへと移行すること」です。これは「Apple Silicon(アップルシリコン)」と命名されました。

また、年内には自社開発プロセッサの「Apple Silicon(アップルシリコン)」を搭載したMacを発売するとも予告しました。ただ今後も従来のIntel製プロセッサを搭載したMacを発売するとも発表されており、およそ2年をかけてApple Silicon搭載Macへと移行する計画だと発表しました。

かつてAppleはMacに搭載するプロセッサのアーキテクチャを2回変更しています。①最初(1984年)は米Motorolaの680×0系を採用していましたが、②1994年に米IBMおよびMotorolaと共同開発したPowerPCへ移行し、その次は③2006年でPowerPCから現在のIntel x86への移行です。今回のIntel CPUからApple Siliconへの移行で3度目の変更となります。

CEOのティム・クック氏は、Mac用に自社設計プロセッサの採用を決めた理由に関して、モバイル向けプロセッサと同等レベルの消費電力と、デスクトップ向けレベルの性能を両立できることを理由の一つに挙げていました。

単純に”高速にする”だけならば、冷却性能を高めて高性能なチップを搭載すればいいだけですが、高性能なCPUを搭載することよりも、プロセッサが出す熱の冷却や消費電力のバランスをどのように取るのかが重要な時代になってきたと言えます。

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